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Friluftsliv JournalBe yourself with nature

「静けさを聴く」という父の教え

北欧の2大都市、ストックホルムとコペンハーゲンで人生の大半を過ごしてきた私が、森と湖、そしてフィヨルドに囲まれたノルウェー南東の町に家族と移り住んだのは、今から数年前のこと。自然から授かる安らぎ、楽しみ、エネルギーは、日々の暮らしに欠かせないものであり、ひいてはそれが、家族やまわりの人に注ぐ自分の活力にもなっています。
フリルフスリフを通じて目にする草花や貝殻、何気に存在する小さなものを手にとって、その形や色をじっくり観察していると、ふと自分自身も巨大な自然の一部なのだと気がついて、いつもと違った世界が見えてくるのです。

14歳のときに父と一緒に登ったスウェーデンの最高峰、ケブネカイセ山(Kebnekaise)で、私は生涯忘れられない体験をしました。それは山頂に立った瞬間におこった、まるで自分が宇宙と一体になったような、トランス状態に近い感覚でした。自然というものがこれほど神秘で強力なパワーを持っているのなら、ほかには何もいらないと思ったほど刺激的な体験でした。

家族や友人たちとフリルフスリフを共有する楽しさは格別です。自然の中では皆がマイペース。それぞれが好きなように体を動かしたり声をだしたりして、よりフランクな会話も生まれます。
お気に入りの散歩コースのひとつであるメラパンナ(Mærrapanna)には、フィヨルド沿いに、なだらかな波のようにみえる岩の風景が広がっています。しばらく歩いたところに、岩が高く突き出したスポットがあるのですが、そこまで辿り着くと、決まって息子が歌を歌います。走り回りながら全身を使って遊ぶ我が子の「自由」な姿を見るたびに、自然の尊さや、自然を守っていくことがいかに大切なのかを実感しています。
(訳:via&plus)

Sara(ノルウェー在住/女性/ランドスケープアーキテクト)
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